したため


京都を拠点に活動する演出家・和田ながらのユニット。名前の由来は、手紙を「したためる」。人間のいとなみについて、言葉や身体や時間を使って思考する試み。和田は京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科卒業、同大学大学院芸術研究科修士課程修了。主な作品に、俳優の日常生活からパフォーマンスを立ち上げた#1『巣』(2011)、太田省吾のテキストをコラージュし用いた#2『はだあし』(2011)、作家ジョルジュ・ペレックの作業を参照した『肩甲骨と鎖骨』(2015)がある。ほか、「Dance Fanfare Kyoto vol.01」、KAIKA「gate#11」「gateリターンズ」、にて作品を上演。2015年、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞受賞(三島由紀夫『葵上』演出による)。

したため

公演予定 したため#3わたしのある日』
2015年10月1日(木)〜4日(日)

どうということもない一日を、それがめくれあがるまで見つめた先に、どんな新しい視力を開発できるだろう。

したため#3『わたしのある日』 2015年10月1日(木)~4日(日)

10月1日(木) 19:00
10月2日(金) 19:00
10月3日(土) 14:00◎/19:00
10月4日(日) 14:00
3日(土)14:00の回終演後、ご来場いただいた観客のみなさんと感想シェア会をおこないます。
ご覧いただいた感想をざっくばらんに話し、作品をより深く味わっていただこうという試みです。お気軽にご参加ください。





『はだあし』photo: Hiromi Tokunaga

したためは活動を始めてから継続して、“日常へのまなざし”を出発点に作品を制作してきました。
『わたしのある日』は、そのまなざしをさらに深化させるために臨む新作です。
出演者自身の生活の厖大な細部を接写することで、日々をつむぐいとなみそのものをとらえる視力を、ひたむきにとがらせていく。
演出を担う和田が創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5最優秀作品賞を受賞してから初の作品発表、どうぞお見逃しなく。

__「きのう、なにしてました?」と、出演者にたずねるところからいつも稽古をはじめる。それから、「きのうのこと、この先どのくらいおぼえていると思いますか?」と、稽古を続ける。けれども、わたしたちはとても忘れっぽいので、たかだかきのうのこともだいぶ思い出せない。だからきっと、いまこの瞬間のことも、普通の一日としてくくって、近いうちに忘れてしまう。わたしは、本当のところ、自分にとっての普通の一日というのを、知ったかぶりしているだけだと思う。でもわたしは、いずれ忘れてしまう"いま"のことをよく知らないままいつか死ぬのはいやだから、飽きるほど見つめて、それがめくれあがりやしないかと期待しながら、この作品をつくります。和田ながら