ディディエ・ガラス(仏)

『アルルカン、天狗に出会う (H)arlequin/Tengu』6/13(日)+14(月)

 
 

虚と実、古典と現代を行き来するソロパフォーマンス。

 ディディエ・ガラス氏はイタリアに起源を持つ喜劇、コメディア・デラルテなどに見られる仮面を用いた劇を数多く発表している。仮面を用いる手法は、時に人の個性を誇張し、ある典型的な人物像を形作るのに役立ち、時には人間的な生々しさを消し、神(悪魔)など想像上のキャラクターを表現する時にも用いられる。それは能楽での「面(おもて)」と共通点がある。彼はそうした古典劇の手法を巧みに使いつつ、同時に古典の知識がない観客の心にもすなおに響く「現代劇」を作ろうとしている。古典から題材を得ながらも、現代の問題に迫る作品は、コミカルで、大いに笑いを誘いながら、しかも深い所にチクリとくる。フランス語がわからなくても大丈夫。様々な技術を駆使し、たった一人で魅せきる演技は必見!


あらすじ:コメディア・デラルテの俳優が仮面をつけて舞台に登場し、いつものアルルカンを演じようとする。だが、アルルカンの本来の姿は一種の魔物であり、やがてこの魔物が俳優に憑依して、自らを滑稽な道化へと貶めていった俳優たちに怒りをぶちまけていく。魔物は中国の鍾馗(しょうき)など世界中の伝統のなかで生きてきた他の魔物たちとの出会いを語る。やがて日本の魔物である天狗が憑依し中世の日本語で語り出す…。

 
俳優、劇作家、演劇指導者、演出家として2007年9月からダンケルクのルバトゥフ国立舞台にて専属アーティスト。2010年1月からはレンヌ市にあるブルターニュ国立劇場の専属アーティスト。1998年にはフランス政府の援助を受け京都に約5ヶ月間滞在し、金剛流
能楽師宇高道成氏のもとで能楽の指導を受ける。1999年に行なわれた芸術祭典・京 演劇部門参加企画 『ギフト~身体からの贈り物』において仮面劇『ファリボル』を上演する。2000年には京都の狂言師松本薫氏と中国、京劇俳優とのコラボレーション作品『Monnaie de singes』を発表。アヴィニョンフェスティバル等世界各地で上演された。
 

[日時]

  6月13日(日)+14日(月) 計2ステージ

 13日(日)16:00

 14日(月)19:30

  =終演後アフタートークあり。

  ゲスト=宇高竜成氏(能楽師)

[料金]

 一般2,800円

 学生2,300円(当日、前売とも)

  *演劇祭「 観劇回数券」使用可

【チケットの予約はこちらでできます】


[執筆協力・翻訳・字幕制作]
    大浦康介(日本)

[協賛]キュルチュールフランス

[協力]関西日仏学館

    関西日仏交流会館

    ヴィラ九条山

ディレクター・田辺剛より

 ディディエ・ガラスと初めて出会ったのは10年以上前のこと。演劇のことをいろいろ知りたいと思い始めた時期に観た一人きりの仮面劇に驚いた。仮面そのものはなんの変化もないはずなのに、目の前で演じられる人物はさまざまな表情を見せる。フランス語は分からないけれど楽しめたし笑った。今回、久しぶりの日本上演を計画していると聞き、そしてこの演劇祭でどうかという提案があって、迷うこと無く承諾した。演劇祭のオープニングを飾るにふさわしい作品を歓迎したい。今回の作品は、東京・京都・静岡の三都市で上演され、西日本ではアトリエ劇研だけだ。ぜひお見逃し無く。

ディディエ・ガラス

copyright: Michèle Constantini